摂食障害との付き合い方
人生の喜びを受け取れる体に
わたくし、食べることが大好きで、できればギャル曾根さんのように大食い選手になりたかったです。
「食べたら食べた分以上に太る特異体質」で(笑)、大食いはあきらめる人生になりました。まぁ、燃費が良くてある種の才能に恵まれましたよね。
今日はその食事が苦痛になってしまう「摂食障害」のことを見ていきます。
誰にでも起こる可能性のある怖い病。人生の喜びを喜びとして受け止められる体でいるために病気について知ってみましょう。
勉強に部活と自分を鼓舞して頑張り続け、難関大学に入学するも、授業内容が難しくついていくことができずに自信を無くし、食欲がなくなって痩せてしまいました。ところが友人からは「かわいい!」「スタイルが良い!」「うらやましい!!」といった褒め言葉をかけてもらえるようになります。嬉しくなったAさんは、食事を極端に控えたり、ジョギングを毎日4時間継続するなど、無理な生活を送るようになり、50キロあった体重が15キロも減ってしまい、しまいには家族からの心配も聞き入れずに倒れてしまい、拒食症と診断されてしまいました。
見た目の体形は太っておらず中肉中背なのですが、一食での食事量が成人男性1日分もあり、異常な量を食べてしまいます。食べても太らないために食後はトイレで吐き戻し、食事をリセットしていました。食べたい衝動と太りたくない思いから、のどを通しても胃には収めずに必ずトイレで吐き戻すという生活を繰り返した結果、過食症と診断されました。
このように摂食障害はストレスからの逃避と考えらます。なにか大きなストレスを抱えている場合、痩せて美しいと言われた快感や、食べ物を食べる快感で、ストレスから逃げようとしてしまいます。
もしこの摂食障害でもストレスが解消されなくなった場合はリストカットや薬・アルコールの依存に進行するケースがあります。
摂食障害だけでなく、自傷行為や依存症も併発すると治療がますます難しくなるので、悪化する前に改善していくことが大切です。
痩せるということは、体に必要な栄養素が不足しているということで、体は省エネ状態に陥ります。そのため、不眠や思考力が低下するのですが、この思考力の低下は嫌なことへの感受性が鈍くなるとも言えます。「食べなければストレスを感じなくなる」と思って、ますます食べないようにしてしまう悪循環に陥ってしまいます。
また、過食しているときは嫌なことを忘れられるので食べ続けてしまいます。
では、これらの原因がわかったところで、どのように防いでいけばいいのか見ていきます。
家族は本人のために「しっかり食べないと」とか「痩せすぎてるよ」という言葉をかけてしまいがちですが、その事実は本人も気が付いています。食べたいし、太りたいと一番願っているのは本人です。食べたほうが良いと分かっていても食べられないから病気と診断されているので、家族の常識的なアドバイスは言葉のナイフと化して本人を傷つけてしまいがちです。
言葉のナイフをしまって、家族間の喧嘩の火種をつくらず、隣で生活を支えてあげることが大切です。
回復に向かうきっかけとして「そんなに大変な思いをしていたなら、お母さんが変わってあげればよかった」という一言で救われたとか、通った医者がミスを連発し「医者なのに失敗してもよいんだ」と概念が変わったなどがあります。
病気の本人も苦しいし、支える家族もつらいのが摂食障害です。
完治には3年以上の期間を必要としますが、ちょっとしたことがきっかけで治ることもあるので、気長に治療していきましょう。
鍼灸がアプローチできると知らない人ばかりですが、摂食障害にも鍼灸は有効です。専門家のケアと併用すれば3年もかからずに回復する可能性もあります。
ストレスが多いと感じるときは鍼灸治療をおすすめします。
摂食障害にならないように、一緒に健美鍼で心をゆるめてきましょう。大丈夫です。