子宮内膜症はよくある疾患
不正出血や重たい生理痛にお心当たりありませんか?
周りの人の生理ってどんなんだか知らないですよね。比較のしようがないし、「経血量は50ccが~」とか言われてもない。なので、「自分は正常だ!」と思い込んでいる人がほとんどです。
特に日本の女性は我慢強く、痛みに耐えて毎日を過ごしてしまいがちなので、実はその生理痛は病によるものだったなんてことが頻繁に起きています。
今日の記事は女性科疾患のうちのひとつ、「子宮内膜症」についてです。
あなたの辛い生理痛の裏に子宮内膜症が潜んでいるかもしれません。夜ナプキンをすぐに取り換えているなど、思い当たる節はありませんか?
婦人科に通院する人のうち、最も多いのが子宮内膜症です。
この病気は、体が間違えて不要な組織を作ってしまう病気で、子宮の外側や卵巣に「子宮の内側にあるべき組織」を作り、それが腫瘍となります。その腫瘍からも出血が起きてしまい、腹腔内で異常な血液が溜まってしまい、鉄の棒でおなかをグリグリとほじくられるような強い痛みを生じてしまいます。「重たい生理痛だ」と我慢していたら、実は子宮内膜症だったということがよくあります。
また、出血した血液は周りの臓器と癒着してしまいます。組織同士が固まり始めると生理の時以外にも痛むようになります。
正常であれば、生理の時の血液は体の外へ押し出されます。ところが、血液が体の外へ排出されずに体の内側へ逆流し、お腹の中に排出されてしまうことがあります。その異常に体内に排出された血液が留まることで、子宮内膜症を発症します。
正常であれば生理痛はありません。出産を経験した私の認識としては、生理痛は軽い陣痛と同じ痛みなので、腰が怠いとか骨がきしむような痛みはあると思いますが、内臓に激痛が走ることはありません。
生理痛の程度を習うことはないので、「自分は正常だ」「これは単なる生理痛だ」と思い込むことによって、病院に行かずに我慢してしまう人が多く、病気の発見が遅れることで子宮内膜症は進行してしまいます。
もし、血液量が多いことに疑問をもって、早期に受診していれば、不要な腫瘍ができることはなく、治療もスムーズになります。
鎮痛剤が手放せなかったり、学校や会社を休んでしまう、寝込んでしまうというようなことがあれば、一度婦人科を受診してみましょう。また、鍼灸治療は薬の回数を減らし、骨盤内の血流を改善することができます。体内に残った血液を押し流していきますので、鍼灸治療を併用してください。
子宮内膜症を発症する人は、他の病気のリスクも高いということが近年明らかになりました。これまでは痛みや不妊の解消が治療のゴールでしたが、今は悪性腫瘍・心血管系の病気の予防も意識するようになってきています。
アメリカの生殖医学会では「子宮内膜症は慢性疾患であり、生涯管理が必要」と提言しています。
それは、女性が経験する生理の回数に問題があります。
詳しくは「婦人科疾患で悩む人増加中」に記載しているので、ご覧ください。
小さいころからお母さんに「生理痛は薬を飲んで我慢しなさい」と言われて育った人も多いと思います。でも、薬の飲みすぎによる頭痛や、飲みすぎて薬の効果が出なくなってしまっている人もおり、できるだけ薬に頼らずに痛みを軽減することが望ましいです。
鍼灸治療は、生理痛の改善から、体調全体をもとの健康に戻すお手伝いができます。ちょっと気になるなと思うことがあれば、ご来店をお待ちしております。
摂食障害にならないように、一緒に健美鍼で心をゆるめてきましょう。大丈夫です。